祇園祭宵山ガイド2026では、地図上に一方通行の矢印を初めて表示し、配置しているQRコードを細かく分けることで、どこからマップにアクセスしたかを分析できるようにしました。人流データの分析では、会場エリア内でマップを使った人が前年比167%に増加。より現地で活用される地図へと進化した実証レポートです。


日本三大祭のひとつ、京都・祇園祭。なかでも山鉾巡行の前夜にあたる「宵山」には毎年多くの人が訪れ、歩行者天国と一方通行の規制が敷かれます。
京都市は2022年から、混雑の回避と安全な誘導を目的に、デジタルマップ「祇園祭宵山ガイド」を提供してきました。Strolyは初年度からこの取り組みをイラストデジタルマップで支えています。
このマップは、毎年の利用データをもとに改善を重ねてきました。2023年版では、前年のデータから見えた課題をもとにライブカメラや英語対応、交通規制マップへの現在地表示を追加し、前祭マップの平均利用時間は前年比168%に伸びています。
5年目となる2026年版では、「混雑を避ける」という考え方から「混雑の中でも快適に移動できる」への転換を目指してアップデートを行いました。その成果を、前祭マップの人流データから振り返ります。
一方通行を「見える化」し、現地での使用感をより改善した2026年版
宵山の夜は、四条通・烏丸通を中心に一方通行の規制がかかります。2026年版では、現地で迷わず歩けることを最優先に、次の2つのアップデートを実施しました。
一方通行の矢印を初めて表示
2026年版では一方通行の向きそのものを矢印で示しました。これまで枠外での説明をしていた通行情報を、イラストで直接書き込むことにより、祇園祭をはじめて訪れた方や海外からの来訪者が一目で把握できるようになりました。
QRコードの掲出場所を大幅に拡充
駅のサイネージ、誘導スタッフのビブス、うちわなどにも掲示しているQRコードを場所ごとに分け、どこからマップが開かれたかを細かく計測しました。
数値で見る2026年の成果
Stroly上に蓄積されたアクセスログとGPSデータを前年同期間と比べると、アップデートの効果がはっきりと表れました。

利用者数
利用回数
マップ利用者数は前年比112%に
前祭マップの利用者数は前年比112%、閲覧数(PV)は118%に伸びました。
会場エリア内での利用者が前年比167%に
特に大きく伸びたのが、実際に会場エリア内で現在地を表示しながらマップを使った人(注1)です。人数は前年比167%、利用回数は約1.9倍に増えました。利用者全体に占める割合も高まり、「現地で使う」人が増えたことがわかります。
(注1)位置情報の利用を許可し、マップの対象エリア内(宵山の会場周辺)でマップを利用した人です。
会場エリア内の利用者の半数以上がQRコード経由
QRコードからマップを開いた人は前年比131%に増えました。会場エリア内の利用者に限ると、QRコード経由が半数を超えています。現地に掲示したQRコードが、その場で地図を開くきっかけになりました。
京都駅・四条駅のサイネージから、そのまま会場へ
京都駅ホームと四条駅北改札外のサイネージからマップを開いた人の約半数が、そのまま会場エリア内でマップを使っていました。会場から離れた駅で情報を受け取り、地図を手に会場へ向かう流れが生まれています。
また、誘導スタッフのビブスに掲載したQRコードからマップを開いた人では、約6割が会場エリア内で利用しており、掲載媒体の中で最も高い割合でした。

データが導く、次の宵山へ
本プロジェクトを通じて、次の2点が明確になりました。
- 現地との接点が行動を変える:QRコードを人の動線上に置くことで、会場でマップを開き、その場で使う人が大きく増えました。
- 掲出場所ごとの効果が見える:QRコードを掲出場所ごとに分けたことで、「どこで地図が求められているか」を具体的な数字でつかめるようになりました。
来年度以降は、このデータをもとにQRコードの配置や広報の重点エリアを見直し、より安全で快適な宵山の観覧環境づくりにつなげていきます。
マップURL
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※データはStroly独自の検証結果です。
※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。